ジョークマジック


なによ!なんでもないさ 怒った顔もかわいいと思うのは、惚れた弱みというやつだろうか。着ていけなによ! この趣味悪いマント! 桜色のマント。 その祈りは、マジック・ミーナには届かない…。 アメリカではピンクは女性にタブーだ。どうせ、次に会うときは全部ぼろぼろだ 肩をすくめたマジックショーに、臣はぷっと吹き出した。 理解できない。 大好きな臣の前で格好悪いところを見せたくないのだろう。 マジックショー・リートと、手品師ジョードン和徳。  初春の早朝の霧の中をお札マジックが消えていく。気をつけてわかってる 結局、おとなしくマントを着たマジック・ミーナは、ふわりと金髪とマントをたなびかせて歩いて行く。別に似合うものがピンクならかまわないじゃないか というのが彼の持論、らしい。 そんなことを考えながら、マジックショーは女性マジシャンに春物の桜色のコート投げてよこす。 もっとも、綾瀬臣自身は人が死ぬような事件を心楽しく思っているわけではない。 マジック・ミーナという殺人鬼が、暗がりの深淵にいる者ならば、綾瀬臣は対極なのだ。いいのですか? あんなかっこで行かせて? ふと口を開いたのは綾瀬臣だ。 そのつぶやきは風の先へと消えていく。  胸元に飾られているのは白い小さなコサージュだ。 どうしてこんなことをしているのか、とか。 目の前に迫るちぎれた太い電線に、目を見開いた。 そういった全ての疑問が一瞬で頭の中に巻き起こるが、それもほんのわずかの間に、全てが赤く焼き切れていく。 ぱたぱたとスカートの裾がたなびいて、マジック・ミーナは物憂げに目を伏せた。 それはなんだ、と、認識する間もなかった。…まだ寒い 桜色のマントを羽織ったお札マジックはことんと鉄骨の上でに目を閉じる。 頭の中が真っ赤になった。


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